眠らなきゃいけないのに、眠れない。HSP(繊細さん)向けの眠れない時の対処法を7つ紹介します。
布団に入って目を閉じても、今日の出来事や誰かの言葉がずっと頭の中でぐるぐるしている。
考えすぎてしまう自分が悪いのかな?――そう思って、さらに眠れなくなる。
私はHSP(Highly Sensitive Person)。
日中のささいな出来事や、人の気持ちに深く反応してしまう「繊細な感受性」を持っています。
それはとても素敵な特性だけれど、夜になるとその敏感さが裏目に出てしまうことがあるんです。
このページでは、そんなHSPの私が実際に試して「心がすっと軽くなった」「少しでも眠れた」と感じた眠り方を7つ紹介します。
もし、あなたが今「眠れない…」と悩んでいるなら、ひとつでも心にフィットする方法が見つかりますように。

こんなカップル多いと思います。ではどうすればいいの?
1.「寝なきゃ」と思うのをやめてみる
HSPで眠れない原因①:「寝なきゃ」と思いすぎることが逆効果に
◆ 眠れないとき、焦れば焦るほど目が冴えるのはなぜ?
「早く寝なきゃ」「明日に響く…」
そんなふうに思い詰めてしまうと、かえって眠れなくなることってありますよね。
実はこれ、脳と自律神経が“緊張モード”に入ってしまうためなんです。
「眠らなきゃ」と思えば思うほど、交感神経(いわゆる“戦う・逃げる”スイッチ)が働いて、心も体も逆に覚醒してしまうんですね。
特にHSPの人は、真面目で完璧主義な傾向があり、
「自分を責めてしまう」
「失敗を過剰に恐れる」
という思考パターンを持っていることが多いため、
眠れない自分=ダメと感じやすいのが特徴です。
対処法:「寝ること」をいったん“手放す”発想
では、どうすればこのループから抜けられるのでしょうか?
答えはシンプルで、
「寝なきゃ」をやめることです。
「今は眠れないけど、横になってるだけでも体は休めてる」
「今日は休むだけの日でもいい」
そんなふうに、自分をゆるめる言葉を心の中でつぶやいてみてください。
この“自己許可”が入るだけで、交感神経から副交感神経へと切り替わり、
体と心がふっとゆるんで、自然と眠気が戻ってくることもあります。
🛏 HSPのあなたに伝えたいこと
眠れないのは、あなたが繊細で、まわりをよく見ていて、
一生懸命にがんばってる証拠でもあります。
だからこそ、眠れない自分も、責めずにそっと許してあげてください。
HSPにとって一番大切なのは、「自分にとって安心な空間」と「自分を受け入れること」。
“ちゃんと寝る”ことよりも、“ちゃんと休める心の状態”のほうが大事なんです。
2.頭の中を“書き出す”習慣を
HSPで眠れない原因②:「考えごと」が頭から離れない
◆ 頭の中が“おしゃべり”してる感じ、ありませんか?
布団に入った瞬間、静かになったはずの部屋で――
なぜか頭の中だけがにぎやかで、会話のリプレイ、後悔、明日の心配がずっと続いてしまう。
そんな経験、ありませんか?
HSP(Highly Sensitive Person)の人は、感情や情報を深く処理する特性があります。
そのぶん、**「1日の出来事がずっと頭の中に残る」**ことも多いのです。
- 昼間に言われたひと言が引っかかってる
- SNSの投稿がなんだか気になってしまった
- 明日の予定が頭から離れない
- 過去の悪い記憶がよみがえってくる
これらがすべて、脳の“処理しきれない考え”として残ってしまい、眠りの妨げになるのです。
対処法:頭の中のモヤモヤを“外に出す”
そんなときに試してほしいのが、**「書き出す」**というシンプルな習慣です。
ノートでも、スマホのメモでもOK。
誰かに見せる必要も、うまくまとめる必要もありません。
ただ、今浮かんでることを そのまま全部書いてみるだけ。
たとえば:
- 「あの時、なんであんなこと言われたんだろう」
- 「〇〇くんの顔、なんか違和感あった」
- 「明日の仕事早いな、起きれないよ~」
- 「LINE返すのめんどくさいな~」
そうやって書き出すことで、**脳の中でぐるぐるしていた思考をいったん“外に追い出す”**ことができます。
すると、不思議と頭の中が少しスッキリして、「眠るスペース」が生まれてくるんです。
✍️ 書くことで“自分に戻る”時間になる
HSPの人にとって、「考えすぎて眠れない」はとても自然なことです。
でも、その思考を“押し込める”のではなく、“出してあげる”ことで、心も休まりやすくなります。
夜にノートを開く時間は、自分のためのやさしいケア時間。
言葉にならなくてもいいから、とにかく書く。
それだけで、心がふわっとゆるんでくることもあります。
🛏 HSPのあなたに伝えたいこと
誰かの気持ちに敏感だったり、空気を読みすぎたり。
それって、あなたの“やさしさ”であり、“強み”でもあります。
だからこそ、夜ぐらいは自分に正直でいてください。
「今日あったこと、まだ頭に残ってるなあ」
「ちょっと疲れたな」って、書きながらつぶやいていいんです。
思考の出口をつくってあげることが、明日のあなたの助けになります。
3.ボディスキャンで「今ここ」に戻る
HSPで眠れない原因③:「今ここ」に意識が戻らない
◆ 体は横になってるのに、頭だけがどこか遠くへ…
布団に入って、目を閉じた。
でも、思考は止まらず、
「さっきの言葉、ちょっと傷ついたな」
「もしこうなったらどうしよう」
「あの人、どう思ってたんだろう」
と、気づけば心は過去や未来をさまよっている。
HSPの人は想像力が豊かで、感受性がとても強い。
そのため、「いまこの瞬間」に意識を戻すのが難しいことがよくあります。
体は休めているのに、心がずっと働き続けている状態――
それが「眠れない」の正体かもしれません。
対処法:ボディスキャンで「今の自分」とつながる
そんなときにおすすめなのが、**「ボディスキャン」**というやさしいリラックス法です。
特別な技術は必要ありません。寝たままでOK。
やり方はシンプル:
- まず、軽く目を閉じて深呼吸
- つま先からゆっくり順番に意識を向ける(ふくらはぎ→ひざ→太もも…)
- 各パーツに「お疲れさま」と声をかけるような気持ちで
- 最後に顔やまぶた、呼吸に意識を向けてゆっくり休む
ポイントは「力を抜こう!」と頑張らず、
“ただ感じる”ことに集中すること。
「ちょっと冷たいな」
「ここ、少し緊張してるかも」
そんなふうに、今の身体の声をやさしく聴く時間にしてあげてください。
🛏 思考から身体へ。HSPのあなたにとっての“今ここ”
HSPの人は、頭の中で何度も何度も考えてしまいます。
でも、**「今、私はここにいて、体はちゃんと休んでる」**と実感できるだけで、心は安心します。
「ちゃんと眠ろう」じゃなくていい。
まずは、「私はここにいる」と思うだけで、眠りへの一歩が始まります。
🛏 HSPのあなたに伝えたいこと
- ボディスキャンは、HSPの人が思考の渦から抜け出すためのやさしい練習
- 頭ではなく“体”に意識を向けることで、安心感と眠気が戻ってきやすくなる
- 「いまここにいる私」を受け入れる時間を、大切にしてみてくださいね
4.安心できるイメージを妄想する
HSPで眠れない原因④:「安心できる場所」が頭の中にない
◆ 思考のループから抜け出せない夜
目を閉じても、頭の中ではずっと誰かとのやりとりがリプレイされていたり、
明日の予定が心配で、イメージトレーニングが止まらなかったり。
HSPの人は想像力が豊かだからこそ、思考の中でストーリーを組み立ててしまいやすいんです。
しかもその多くが「不安」や「後悔」につながる方向へ進んでしまうことが…。
それは自分を守るための心の動きではあるけれど、
眠ろうとする夜には、ちょっと強すぎる刺激になってしまうんですよね。
対処法:安心できる“妄想”の中に逃げてみる
HSPの人にとって、「イメージの力」はとても大切な味方です。
だからこそ、意識的に“安心できる妄想”を使うことが、心と身体を休ませる近道になることがあります。
たとえば:
- ぽかぽか陽だまりの公園で、静かに本を読んでいる自分
- 木漏れ日の森の中、鳥の声だけが聞こえる風景
- 海辺で好きな人と話しながらただ波を眺めている
- 子どもの頃、大好きだった場所をゆっくり歩いている
現実じゃなくていいんです。
重要なのは、「自分の中に安心できる場所をつくること」。
HSPは外の世界からの刺激が強く入りやすいからこそ、
**「心の避難場所」**をイメージで持っておくと、ぐっと眠りやすくなります。
🌙イメージの中の“静けさ”が、心を落ち着かせる
妄想と聞くとネガティブに思われがちだけど、
それはHSPのあなたが持っている**「豊かすぎる想像力」の、最高の使い方**なんです。
夜、眠れないとき。
頭の中で「お気に入りの場所」に旅してみてください。
そこに行くことを、あなたの心はちゃんと喜んでくれます。
🛏 HSPのあなたに伝えたいこと
もし現実の世界がちょっとしんどいときは、無理に立ち向かわなくていいんです。
あなたの中にある「安心できる世界」に、少しだけ避難してみてください。
そこには誰の視線もなく、比べる必要もなく、ただ心がゆるむ空間があります。
その場所で、ふっと肩の力が抜けたとき――
あなたの眠りは、そっと近づいてくるはずです。
5.音や香りで五感を安心させる
HSPで眠れない原因⑤:五感が繊細すぎてリラックスできない
◆ 音、光、におい、温度…全部が気になってしまう
「外の車の音がずっと気になる」
「寝具のタグのチクチクがどうしても落ち着かない」
「微かにするにおいが気になって眠れない」
こんなふうに、“普通の人なら気にならないこと”が気になってしまうのも、HSPの特徴です。
感覚が鋭く、五感を通して受ける刺激を、脳が深く処理してしまうからなんです。
つまり、身体は横になっていても、感覚がずっと働いている状態=休まっていない状態。
この「感覚のざわつき」が、眠れなさの正体になっていることも多いのです。
対処法:五感を“安心”で満たしてあげる
HSPにとって大切なのは、外からの刺激を減らすことだけじゃなく、「心地いい刺激」を選ぶこと。
つまり、「嫌な刺激を避ける」+「自分が安心できる感覚に切り替える」ことが大切なんです。
たとえば…

おすすめをリンクしておいたよ!音量に注意してね
→ 雑音を打ち消しつつ、脳がリズムに乗って落ち着きやすくなります。
- カモミール、ラベンダー、ベルガモットなどのやさしいアロマ
- 好きな柔軟剤の香りでも◎
→ 鼻から入る香りは、直接「感情」に関係する脳(扁桃体)に届くので即効性あり。
- ふわふわのブランケットやぬいぐるみ
- 湯たんぽのぬくもり
- 肌ざわりのよいパジャマ
→ 安心できる「触感」があると、副交感神経が働きやすくなります。
🌿「安心できる感覚」を集めるだけでも、心は落ち着いてくる
HSPの人は、「感覚で生きている」といっても過言ではありません。
だからこそ、自分が「安心できる音・香り・肌ざわり」を知っておくことは、とても大きな助けになります。
それらをうまく使って、五感を“やさしさ”で包んであげる。
それだけで、心はすっと静かになっていくのです。
🛏 HSPのあなたに伝えたいこと
あなたの敏感さは、疲れやすさと引き換えに、世界のやさしさを人一倍感じ取れる力でもあります。
だからこそ、「安心できるものを選ぶ力」も、人一倍持っているはずです。
夜、眠れないときは、
「自分の五感を静かに包み込むもの」を選んであげてください。
そのやさしい選択が、あなたを眠りへと導いてくれます。
6.スマホは寝る1時間前にお休み
HSPで眠れない原因⑥:寝る直前までスマホを見てしまう
◆ 情報に敏感だからこそ、脳が休まらない
つい寝る前にSNSを開いて、誰かの投稿に反応してしまったり、
明日の天気やニュースを調べはじめて、気づいたら30分…。
そのあと目を閉じても、なんだか頭が冴えていて眠れない。
そんな経験、ありませんか?
HSPの人は、目にした情報を深く受け取り、感情まで動いてしまう特徴があります。
しかも、スマホの画面から出るブルーライトは、脳に「今は昼間だよ」と誤解させる強い刺激。
つまり、「情報×光」のダブルパンチが、HSPの繊細な脳を完全に“覚醒モード”にしてしまっているんです。
対処法:スマホの電源をオフにする“やさしい儀式”を
とはいえ、「スマホを見ないようにする」って、思ってるより難しいですよね。
だからこそ、“ルール”ではなく“儀式”として習慣にするのがおすすめです。
たとえば:
- 「夜10時になったら、スマホにおやすみを言う」
- 「スマホをサイドテーブルに置いたら、お気に入りの香りをひと吹き」
- 「電源を切ったあとに、紙の本を開く」
こうした行動をセットにしておくと、“眠りに向かうスイッチ”として脳が認識してくれるようになります。
また、すぐにスマホをやめられない人は、
- ナイトモード(暖色画面)に切り替える
- 通知をオフにする
- SNSアプリを1日の最後に開かない
など、小さな工夫から始めるのも◎です。
🌙情報を遮断することで、「心の静けさ」が戻ってくる
HSPの人は、良い情報も悪い情報も深く感じとってしまいます。
だからこそ、「心に入れる情報の量を調整すること」も、自分を守る方法のひとつ。
静かな夜に、スマホから少し離れてみるだけで、
心の中に“静けさ”が戻ってきます。
その静けさこそが、HSPの人にとって一番の眠り薬かもしれません。
🛏 HSPのあなたに伝えたいこと
「眠れない夜」にスマホを見るのは、寂しさや不安を埋めたい気持ちの表れでもあります。
でも、その優しい心をちゃんと休めるには、情報ではなく“安心”が必要なんです。
スマホを閉じて、目を閉じて。
静かな世界に戻ってくる時間を、ほんの少しでも持ってみてください。
眠れなかったとしても、その“自分をいたわる選択”が、きっと心の深いところを癒してくれます。
7.「眠れない自分」を責めない
HSPで眠れない原因⑦:「眠れない自分」にダメ出ししてしまう
◆ 眠れないだけなのに、自分を責めてしまう夜
「また眠れなかった」
「自分って、やっぱり弱いのかな…」
「ちゃんと寝てる人は、もっとちゃんとしてるのに」
こんなふうに、ただ眠れないだけなのに、
“自分の価値”まで疑ってしまう――それ、HSPの人にとても多いパターンです。
HSPの人は、自分にも他人にも「こうあるべき」という理想が高く、
物事を深く内省する傾向があるため、眠れないという“小さなつまずき”を、心の中でどんどん大きくしてしまうことがあるんです。
でも、それって本当は「責めたい」んじゃなくて、
「がんばりたい」「ちゃんとしたい」って気持ちの裏返しなんですよね。
対処法:眠れないことに、意味をつけない
眠れない夜に一番やってはいけないのが、
「眠れなかった=ダメな自分」と結びつけること。
実際、睡眠は「脳の状態」「ホルモン」「気温や光」「心理的安心感」など、
さまざまな要因が関係していて、自分の意志ではどうにもならないこともたくさんあるんです。
だからこそ、眠れない夜はこう言ってあげてください。
「今日はたまたま、眠れなかっただけ」
「体はちゃんと休んでる。それだけで十分」
「明日が少し眠くても、大丈夫」
眠れなかった事実は変えられなくても、
それをどう受けとめるかは、自分で選べるんです。
🌙休めなかった夜”にも、価値がある
眠れなかった夜は、決して“意味のない時間”じゃありません。
それは、自分と向き合っている証拠。頑張っている証拠。
心ががんばってくれているサインです。
HSPの人は、ほんの小さな不調も真剣に受け止めてしまいます。
だからこそ、「今日は眠れなかった。でも、それも私。」と受け入れてあげることが何より大切です。
🛏 HSPのあなたに伝えたいこと
眠れない夜、苦しいですよね。
でもそれは、あなたが“ちゃんと生きようとしている”からこそ、感じる苦しさです。
「眠れない夜にあせらずに、自分を許して目を閉じてください。」
これを心に持てるだけで、きっと次の夜はもう少しやさしくなります。
大丈夫。眠れない夜があっても、あなたはそのままで十分すぎるほどがんばってる。
そんなあなたに、明日、そっと光が差しますように。
【まとめ】眠れない夜も、やさしく過ごせるように
HSPだからこそ、見えるもの、感じるものがたくさんあります。
だからこそ疲れるし、だからこそ眠れない。 でも、それはダメなことじゃない。
この7つの方法は、どれも「自分を否定しない」ことから始まっています。 眠れない自分を受け入れて、やさしく過ごすこと。 それが、明日を少しラクにするいちばんの近道です。
あなたが、今日の夜を少しでも安心して過ごせますように。
